小規模事業者持続化補助金(保存20240205)

1.本補助金は、絶対お得

以下にあてはまる方は、ぜひ、本補助金を申請してみてください。

  • 1人又は数人で活動している個人事業主の方
  • 正社員20人以下の会社
  • 副業収入を増やして行きたい方

小規模事業者持続化補助金は、風俗業以外なら、どんな事業者でも申請できます。
毎年もらうこともできる補助金で、私も、5年以上連続で入金されています。
うち2回は、マンションの家賃が補助されたりもしています。

「50万100万円なんていらないよ」って方は、申請しなくても良いでしょう。
でも、そうじゃないなら、この補助金を活用しないのは、単純に損かもしれません。

2.補助金は、楽にもらえるわけじゃない

『お金をもらえる』なんて制度は、そうそうありません。
だからこそ、補助金も、大変なことがあるにはあります。
「楽にもらえるから」などと言えるようなものにはなっていません。

  • 補助金は、経費のキャッシュバック型。通ったらすぐもらえるわけじゃない。
  • 通ってからの書類の準備の方が大変。
  • 入金まで、めちゃくちゃ時間がかかる。

とはいっても、しっかり取り組めば、確実にもらえるお金です。
「パソコンなんて、初めて触った!」と言う方でも、何とか取り組んでいます。

上手に準備して、お得に活用するようにしましょう。

 
 
 
 

一.補助金の基礎知識を知る

1.補助金は原則返済不要

  • よく、「でも、返済が必要なんですよね?」と聞かれますが、補助金は原則返済不要です。
  • 国が、主に中小企業の支援のために、毎年予算を組んで募集している、返済不要の事業資金が『補助金』です。
  • 補助金をもらうデメリットはほとんどないので、申請対象なのに申請しないのは、単純に損かもしれません。

2.補助金は売上が上がっていても申請OK

  • よく、「今期は売上が上がっていて…」とご相談頂くことも多いですが、ご安心ください。『事業再構築補助金』等、一部、例外的に売上が下がっていないと申請できないものがありますが、原則的には売上が上がっていても採択されます
  • 『売上が下がっていないともらえない』のは、『新型コロナ』対策で支給された、『給付金』です。補助金は、『新型コロナ』向けに用意されたわけではありません。『新型コロナ』の感染拡大の前から、ずっと公募され続けていたのです。

3.補助金は給付金とは違う

①『給付金』は、書類が揃えば、必ずもらえる
  • 給付金は、『売上減少』など、条件を満たした事業者が、必要な書類を準備すれば、必ず支給される制度となっています。
  • 例えば、『持続化給付金』の目的は、新型コロナで売上が落ちてしまった事業者に対する、売上の補填でした。そのため、対象者は、申請すれば、必ず給付を受けることができました。
②『補助金』は、書類が揃っても、もらえるとは限らない
  • 補助金は、必要な書類を準備しても、『他社より優れた計画書』を作って、採択されなければ、支給されません。そういう意味で、特権的な制度となっています。
  • 最近の補助金では、申請した事業者の3~6割程度が採択されています。
    ※過去の『小規模事業者持続化補助金』では、採択率が1割程度だったこともありました。

4.補助金はキャッシュバック型

  • 補助金は、経費を使って、それを報告し、認定された分について、後から戻ってくるキャッシュバック型です。
  • 計画申請をして、その締切から2~3か月で採択発表。交付決定を経て半年程度で経費を使い報告。報告が認定されて、初めて入金に至ります。
  • 計画申請から入金までは、長ければ1年程度かかります。経費は先出しになるので、その間の資金調達が重要です。

5.補助金による資金調達

  • 補助金に採択されると、金融機関などから融資が受けやすくなる場合があります。
  • 『補助金が入金されたら返す』というような借り方をすれば、事実上、『補助金の先払い』を受けた状態になります。
  • 中小企業の場合は、信用金庫が借りやすいです。ただし、行けば簡単に借りれるというわけではありません。だいたい皆さん、3~4行は話を聞きに行っています。
  • 担当者が、補助金のことを理解していない場合も少なくありません。補助金のことを理解していて、自社の事業をきちんと考えてくれそうな担当者から、融資を受けるようにしましょう。
 
 
 
 

二.持続化補助金の申請準備

1.補助金ガイドブックを確認する

 
 
 
 
  • まず重要なのが、3ページの『補助金の対象者とは?』です。補助金の対象者でなければ、申請を検討する意味がありません。ただ、個人事業主や社員20人以下の会社であれば、たいていの場合、補助対象になります。
  • 次に重要なのが、4ページの『補助対象となる経費』です。補助金は、経費のキャッシュバックですから、どういう経費で申請したいか、最初にイメージする必要があります。

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2.補助金の公募要領を確認する

 
 
 
 
  • 補助金の公募要領は、申請が完了するまで、何度も見ることになります。スマートフォンなどに保存して、いつでも見れるようにしておきましょう。
  • p1には、補助金の申請締切の他、『事業支援計画書(様式4)発行の受付締切』も書かれています。これが事実上の締切になりますので、注意が必要です。
  • p13からは、補助対象経費の詳細な情報が書かれています。ざっくりイメージしていた経費を、『経費計画』として整理しなければなりません。
  • p24の『7.採択審査』には、審査基準等が書かれています。この基準を満たす計画書を作成しなければなりません。
  • p28には、『8.補助事業実施期間』が書かれています。実施期間から10日で『実績報告』の提出期限が訪れます。しっかりチェックしておきましょう。

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3.電子申請と郵送申請を選ぶ

①郵送申請は、いろいろ不便
  • 郵送申請では、以下の点が不便なので、なるべく電子申請で申請することをお勧めします。
    • 計画申請時に、様式1~5を入力したCD-Rなどを準備する必要がある。
    • 採択後の修正等のやり取りも、郵送等が中心になる
    • 電子申請の場合よりも、事務局の返信が遅い
②電子申請アカウントを取得する
  • 公式ページ
    https://gbiz-id.go.jp/top/
  • プライム申請ページ
    https://gbiz-id.go.jp/app/rep/reg/apply/show
  • 『gBizID』には、『一般アカウント』と『プライムアカウント』の2種類のアカウントがあります。補助金の申請は、『プライムアカウント』からしかできないので、『プライムアカウント』を作成しましょう。
  • 入力だけでは登録は完了しません。プリントアウトし、押印・郵送しなければなりません。そのプロセスを忘れないようにしましょう。
 
 
 
 

三.業種別の本補助金活用例

 
 
 
 
飲食業の持続化補助金
  • 鍋・コールドテーブル・冷蔵庫・食器などの購入も補助対象
  • 新聞折込・ポスティングなどによる集客も補助対象
  • アルバイトの雇用も補助対象
  • 店舗の改装や看板の設置、ダクトの設置なども補助対象
  • 周年祭や試食会、料理教室などの経費も一部も補助対象
 
美容業の持続化補助金
  • マンション型店舗やシェアブースの賃料も補助対象
  • シャンプー台・給湯器なども補助対象
  • 新聞折込・ポスティング・ティッシュ配布なども補助対象
  • カット見本等の雑誌の購入も補助対象
  • ネイリストなどの雇用・業務委託も補助対象
  • 看板のデザイン・設置も補助対象
 
 
 
 
小さい会社・事務所の持続化補助金
  • 事務所用マンションの賃貸も補助対象
  • デスク・ソファ・パーティションなどの購入も補助対象
  • 営業・テレアポの外注・雇用も補助対象
  • 内装工事も補助対象
  • 専用ソフトウェア等の購入も補助対象
 
在宅副業・YouTuber等の持続化補助金
  • 防音マンションの賃貸も補助対象
  • デスク・ソファ・パーティションなどの購入も補助対象
  • 楽器・音響設備・テーブル・ゲーミングチェア・オブジェ等の購入も補助対象
  • 映像編集のための外注・雇用・ソフトウェア等も補助対象
 
 
 
 

四.本補助金の計画書の作り方

1.補助金経費計画書の組み立て方

 
 
 
 
  • 経費計画がまとまらなければ、経営計画を作る意味がありません。そこで、『補助金経営計画書』を作成する前に、まずは『補助金経費計画書』を作成しましょう。
  • 補助金経費については、採択後に細かいチェックが入ります。
    • 『補助金経費計画書』の記載内容によって、不採択になることは、基本的にありません。
    • 採択されても、経費計画が承認されたわけではありません。
  • 経費計画をしっかり組んでおかなければ、交付決定が遅れ、補助事業がスタートできません。公募要項をしっかり確認し、上手に計画を立てておかなければなりません。

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2.補助金事業計画書の組み立て方

 
 
 
 
  • 経営計画書を作成する際には、以下の2つを見ながら作成します。
    • 公募要領の採択基準
    • 公式作成例
  • 本補助金は、もう既に何年も公募されており、計画書のレベルも高くなっています。そのため、公式作成例に書かれている程度の記載では、採択にならない場合が多いです。
  • 特に『強み』を上手に書けない方が多いです。ただ、『強み』は、審査基準の中でも非常に重要なポジションを占めています。上手に、しっかり書くようにしましょう。

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五.持続化補助金申請の際の注意点

1.補助金経費を上手に組む

①経費計画の重要性
  • 記載を忘れていたために、大事なものが補助対象にならない
  • 補助金のために、大きく計画変更しなければいけなくなる
  • ちょっとしたミスで、大幅に減額される
  • せっかく採択されたのに後悔する

→ こんなことになったらもったいない!『経費計画』を上手に組み立てなければなりません。

②翌年のことも考えて組み立てる
  • 本補助金は、きちんと準備すれば、毎年もらうことができます。
  • ただし、同じような計画では、採択されませんから、数年分の計画を、上手に検討する必要があります。
  • 毎年、補助金を活用して、少しずつ改善していくことで、様々な取り組みにお得に着手しましょう。

2.ウェブサイト関連費に気を付ける

①予算上限のルールが他の補助金経費と少し異なる
  • ウェブサイトやECサイト等の構築、 更新、改修をするために要する経費が対象です。
  • ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。
  • ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の1/4を上限となっています。
  • 補助金総額の1/4が上限となります。 例えば、補助金確定額を50万円とした場合、 そのうち12.5万円までがウェブサイト関連費として計上可能です。
②補助金の対象となる経費の例
  • 商品販売のためのウェブサイト作成や更新
  • インターネットを介したDMの発送
  • インターネット広告
  • バナー広告の実施
  • 効果や作業内容が明確なウェブサイトのSEO対策
  • 商品販売のための動画作成
  • ウェブサイト上のシステム開発
③補助金の対象とならない経費の例
  • 商品・サービスの宣伝広告を目的としない広告
    ※単なる会社の営業活動に活用されるものとして対象外
    • 会社概要ページ
    • 個人情報保護方針ページ
    • 求人ページ 他

3.補助金面談に気を付ける

①補助金計画書の様式2・3が完成したら…
  • 次の手続きとしましては、この『様式2』『様式3』をもって、商工会議所又は商工会にて、面談を受けて頂くことです。
  • これは、申請手続きではなく、申請に必要な『様式4』という書類をもらうための手続きです。
  • 面談を受け、計画書の修正などの指示を受け、OKが出れば、『様式4』がもらえます。
②『様式4』取得手続の流れ
  • 予約制となっていますので、前もって電話して、日時を決めましょう。
    ※早期に予約を締め切る場合があるので、早く行くようにしましょう。
  • 書類は、自分のものと相手のもの、2部プリントアウトして、持っていきましょう。
  • 内容についてわりとしっかり質問される場合があります。きちんと読み込んでいかなければなりません。
③補助金面談の際の注意点
  • 時々、新人の担当者(若いとは限りません)などで、無理やりおかしな修正指示をしてくるような場合もあります。たいていの修正指示には、「検討します」と言って帰ってくれば良いです。
  • 何度も来させようとする担当者がいます。非効率的ですし、もはや、網羅的な指導にもなっていません。3回目に『様式4』をもらえないようなら、「時間がないから『様式4』をもらって早く申請したい」旨、伝えましょう。