ものづくり補助金、交付申請って何?

交付申請とは

「やった!ものづくり補助金に採択された!」
 しかし、その後に襲ってくる地獄。特に、申請入力を第三者に頼んでしまっていると、本当に地獄が待っています。何が地獄なのか。それは、交付申請です。
交付申請は、補助事業を実施する前に、見積書のチェックをする段階です。これで見積書等のOKをもらわなければ、補助事業が開始できません。
これが大変で、時間がかかります。交付申請の大変さを簡単にご紹介します。
注意
本記事は、『補助事業の手引き(16次締切)』に基づいて記事にしています。

①見積書の準備が大変…

『補助事業の手引き』では、見積取得について、以下のように記載しています。

④本事業における物件等の発注先(外注先)の選定にあたっては、経費科目にかかわらず「見積書提出のお願い(見積依頼書)」<参考様式3>又は物件等の仕様を確認できる書面を提示し、入手価格の妥当性を証明できるよう必ず見積書を取ってください。
また、単価50万円(税抜き)以上の物件等を発注(外注)する場合は、原則として書面記載の同一条件により、2社以上の相見積書を取ってください。
合理的な理由により相見積書が取れない場合は、「業者選定理由書」<参考様式4>を提出してください。(p14)
ここに記載があるのは、以下の3つです。この3つとも、気軽に考えて準備すると、何度も差し戻しされることになります。
  • 見積依頼書で入手価格の妥当性を証明
  • 書面記載は同一条件
  • 相見積書が取れない場合には『選定理由書』が必要
見積依頼書は、ある程度詳細でなければなりません。さらに、見積書の書面記載は、厳密に同一でなければなりません。以下は、『事業再構築補助金』の『補助事業の手引き』の記載事項ですが、参考になるため、ご紹介します。
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このように、些細な文言の違いだけでも、差し戻しとなってしまいます。もちろん、『選定理由書』は、簡単には認めてもらえません。
文句を言ってもしょうがありません。交付決定が出るまで、頑張るしかないんです。

②交付決定まで、異常に時間がかかる…

多くの事業者が、『差戻し地獄』を味わいます。最終的に、『交付決定』が出るのに、半年ぐらいかかる方もいらっしゃいます。
『交付決定』が出なければ、融資だって契約できません。よほど資金力のある事業者以外、思ったようにスタートできないのが通常なのではないでしょうか。
そのため、『ものづくり補助金』では、各回、採択者の5~10%程度が採択辞退しています。

さいごに

『国からお金をもらって事業を事業拡大できる』と考えるのは嬉しいですよね。
しかし、決して手軽にもらえる補助金ではありません。制度のことをきちんと理解し、上手に交付申請し、しっかり実施できるよう、採択前、できれば申請時に、いろいろ理解しておくことをお勧めします。
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