経費を使えるほど、資金がありません。

はじめに

補助金は、使った経費のキャッシュバックです。「そんな風に言われても、元手がありません」と言われることは多いのですが、私たちも貸金業ではありませんので、お金を融通することはできません。
ただし、補助金に採択・交付決定されていると、以下のような資金調達が可能です。そのため、手元の資金が苦しい経営者にとっても、補助金の申請は重要な資金調達手段となります。

1.銀行融資

『補助金が入金されたら、それで返済する』という形で、融資が受けられる可能性があります。細かい説明は割愛しますが、通常は、手形貸付などの枠組みを使います。新規でも受け付けてくれる場合があるため、信用金庫を中心に、親切で、補助金のことを理解している担当者を探してみて頂ければと思います。

2.POファイナンス

これは、『独立行政法人中小企業基盤整備機構』が管理している制度です。交付決定した補助金を『電子記録債権化』することで、これを担保として金融機関につなぎ融資を依頼する形式です。『PO』というのは、『PurchaseOrder(発注)』の略です。
細かい仕組みの話は割愛しますが、この仕組みなら、『銀行の融資枠』とは関係なく、補助金の信用力が担保となることで、融資を受けることができるのです。

3.交付決定債権譲渡

『POファイナンス』は融資ですが、これをさらに進めて、『補助金』の『債権』を金融機関に販売/譲渡して、資金調達をすることが可能です。ただし、通常はメインバンクと事業者が直接やり取りするため、外部に情報がほとんどないため、どこまであてにできる仕組みなのかは、微妙なところではあります。

4.概算払

これは、1回の補助金を、2回に分けて支給を受ける仕組みです。補助金によって内容が変わります。以下、『ものづくり補助金』の公募要領に記載のある内容をご紹介します。
交付規程第17条に従って申請を行い、事務局が必要があると認めた経費については、補助金交付決定額の90%を上限として、「支払済み補助対象経費×補助率」の額の概算払いを補助事業期間中に 1 回受けることができます。(補助事業の手引き 第16次)
同じような仕組みを、『事業再構築補助金』でも活用できます。しかし、『小規模事業者持続化補助金』には、この仕組みはありません。

5.概算払の例

今、手元に900万円あるとします。

これを全部使って、補助事業を実施する場合、補助率3分の2なら、補助金額は600万円になります。しかし、もしこれに、以下のように『概算払』を活用したら、補助金額をかなり増やすことが可能になります。

900万円分×0.9×3分の2=540万円(概算払額)

この540万円を、さらに補助事業で使えば、補助対象経費は総額1440万円となります。総額1440万円に対して、補助金額3分の2は、960万円となります。結果的に、360万円も補助額を増やすことができました。

概算払いで一部先払いを受け、さらにそれを運用することができるイメージです。

6.最後に

手続きや手数料等を考えると、一番楽なのは、『1.銀行融資』です。補助金に採択されて、資金調達をしたいと思ったら、まずは信用金庫を複数当たってみて頂ければと思います。
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